2018.09.01
「なるほど、やはりそうか」
と、テネロパ鉱夫ギルドの長であり、この街の実質トップでもある壮年の男性は、唸るようにして呟いた。
「この信書の中身については、何か聞いているのか?」
テネロパの中央区、鉱夫ギルド長の執務室にて、ギルド長にそう問われた私とアルさんは、はて? と、顔を見合わせる。
「特に何も」
さらりと返すアルさん。
「……ふむ」
と、唸ったギルド長に、
「おう、次のクエストが出た」
毎度の、アルさんのよくわからないつぶやきが続く。
はてさて、なにやら、面倒くさい話になりそうな気がしてきたぞ……