studio Odyssey




スタジオ日誌

日誌的なもの

2011.03.08

旅行記5

Written by
しゃちょ
Category
日記
Tags

 2.23。
 フィレンツェから、今日はベネチアへ移動。モーニングコールは6時だ。まぁ、ご多分に漏れず、その前には起きてましたけどね!

 この日は、朝から移動。バスに揺られ、ベネチア手前で下車。トロンケットの辺りか。そこから船でベネチアに入る。
 水の都ベネチアというイメージだが、正直に言おう。
 たいした事ねぇ。

 水路は生活用水も流れているらしく、少々くさいし、町も風化していて、ゴンドラ観光も正直微妙。もうちょっと綺麗にすればいいのにと思う。マジで。こいつら、全くわかってねぇ。

 ただ、町は入り組んでいて、路地が多く、面白い。そして車が走っていないので、騒音が全くない。鳥の羽ばたく音すら聞こえてくるくらいだ。この点だけは、評価に値する、ベネチア。あと、ガイドの人もそうだったが、フランスが嫌い。これも評価に値する。

 ちょうどカーニバルが近い時期だったので、露天のマーケットには、マスケラが目立つ。(オペラ座の怪人のしている仮面を想像してもらえばいい)カーニバルかー、あと2日くらいずらせば、カーニバルだったんだけどなー。カーニバル面白いのかなー。
 どうでもいいけど。

 つか、いっそのこと、満ち潮になって、アクア・アルタにでもなっていたら、もうちょっと面白かったかも知れない。広場は水浸し、家々も水浸しだ。おおう、楽しそう。でも長靴10ユーロは勘弁な!

 さて、昼食はイカスミのスパゲッティと舌平目のクリームソース。イカスミのパスタは、まともなパスタだった。いくらか知らないが、日本で700円くらいの価値はあると思われる。ジョナサンでは食べられないかも知れない。カプリチョーザならわからない。あれ、俺、結局イタリア嫌いなのか?ちくしょう、別にそういう訳じゃないんだけどな。

 食後はサンマルコ寺院とドゥカーレ宮を見る。ドゥカーレ宮は、紀元後800年くらいの建築物だが、石だけでなく、木も使われているのがベネチアっぽい。木で、しかも下が干潟にくい打ちで建てられているので、傾斜していたり、二階の床で跳ねると床が揺れたりするのが面白い。嫁も揺れる床には、おおと目を丸くしていた。たぶん、ベネチアで印象に残っているのはこれと、ガイドのニックネームが「銀ちゃん」って事くらいだろう。

 ドゥカーレ宮にある美術品を、ガイドの銀ちゃんに連れられて見て回る。ベネチアは、アドリア海で一時代を築いた国であるため、ここにある美術品の多くは、十字軍の遠征でかっぱらってきたものである。そのため、いくつもの文化が混じり合っていて、なかなか興味深い。まぁ、その後、フランスによってほとんどの美術品はかっぱらわれたので、レプリカも多いんですけどね!
 銀ちゃんは、フランス大嫌いだそうだ。ベネチアの美術品を掻っ払ってったから。まぁ、自分たちも掻っ払ってきたので、アレだけどな。口には出さないけども。

 まぁ、かっぱらい文化はかっぱらい文化でいいものだ。サンマルコ寺院なんかは、建築様式としては非常に興味深いしな。これぞ、かっぱらいものの組み立て建築!いや、悪い意味じゃないんだ、信じてくれ。俺はベネチアの建造物は、今まで見てきた中で、一番好きだぜ。ほんとほんと。

 ため息橋とか、修復中だったけど。

 まぁ、ため息橋は本来牢獄に繋がる橋なので、綺麗という表現はどうかとも思うんですけどね。ああ、余談ですけど、ヨーロッパの歴史的建造物は、大抵、どこか修復中です。タイミングが合えば、綺麗な状態で見られますけど、本当に綺麗な状態を見たければ、事前にちゃんとチェックしてから行った方がいいです。はい。ピサの斜塔も直していたし。

 あと、ガイドの銀ちゃんがこれだけは言わせてくれと言っていたので、これだけは言っておくのだけれど、ドゥカーレ宮から繋がる牢獄に、日本人の落書きがある。2つ。名前は忘れたけど、銀ちゃん曰く、「僕が知っているのは、この2つだけ。有名」

 いい汚名だな、牢屋にある辺り、プラス10点だ。本人は牢屋って、わかって書いたのかは知らないが。

 見学後、ベネチアグラスの工房へ。ベネチアグラスを実際に作るところを実演してもらう。オーナーのマルコなんとかさんが、日本語で説明してくれるが、3割くらい、よくわからない。まぁ、実演は実演なので、言ってる事が多少わからなくても、スゲ-はスゲー。まぁ、価格もスゲ-。ティーセットが2,000ユーロだ。20万。オーナーは、マルコなんとかと言うが、あのマルコポーロの子孫なのか?商売上手だな、オイ。何も買わない。つか、グラス1つ50ユーロだ。微妙...観光地税として考えても、ちょっと高い気がする...ああ、買ってもいいなと思ったのは2つあった。シャンデリア。30,000。ネコの置物。20,000。共にユーロ。円なら300万と200万。買えるか、ボケェ!

 フリータイムに、ベネチアをふらふらする。立ち寄ったロクシタンで石けんセットを買う。店員が英語で、このセットと一緒にハンドクリームを買うなら4ユーロだと言う。嫁がつけてくれと言ったら、レジに23ユーロと出た。石けんセットは、19ユーロか。いや、違う。13ユーロだ。13ユーロ+4ユーロで、23ユーロだ。不思議だ。イタリアは数字の数え方が違うらしい。もしかすると、さっきの30,000ユーロも何かの間違いなんじゃないかと思う。いい加減なイタリア人め、まぁ、数ユーロならいいやと20ユーロ札を準備したら、嫁がおかしいと英語で言っている。仕方ないので、見守ってやろう。がんばれ。6ユーロにがんばれ。ベネチアグラスと比べたら、ビー玉以下の金額だが。

 嫁の言い分に、店員は、なにやら一生懸命レジを打つのだが、どうにも数字が変わらない。13の次になぜか、19になったり、23になったりする。19はどこから出てきたんだ?不思議だ。ああ、6ユーロか。それは減らす分だ、どうなってるんだ、そのコンピューターは。面倒くせえ。結局、ハンドクリームはいらないと言って、13ユーロでセットを買った。
 嫁が「いい、こっちの13ユーロのだけにしてくれ」と言っても「のぅ。それは出来ないのよ」みたいな事しか言わなかったのに、俺が言ったら13ユーロのだけにした。不思議だ。いい加減だな、イタリア人。まぁ、ベネチアだから、少々そういうぼったくり感もあるのかも知れないが。(ベネチアは金持ちしか来ないんだ)

 そういえば、今日は写真を載せていないので、載せておこう。ベネチアのゴンドラに乗ったときの風景だ。
20110228BK_-272.jpg  余談だが、デジカメの電池がこのときすでに残り1つになっていた。充電器もってきてねぇし、変換プラグねぇし。プラグは準備しておけよ。つうか、今度デジカメ買うときは、市販の電池で動く奴にしよう。大きさとか、どうでもいい。その方が安心だ。変えを持って行けばいいしな。

 さて、時間が余ったので、サンマルコ広場にあるカフェラテの発祥の地という、カッフェ・フローリアンに寄った。ここは高いとガイドの銀ちゃんは言っていたのだが、一杯8ユーロくらいだ。なるほど、高いなぁと思ったが、嫁曰く、「日本の喫茶店とさほど変わらないじゃん」

 うん、そうだな。ルノアールで水出しアイスコーヒー飲んだら、そんなモンだな。うん。問題は、イタリアは立ち飲みかテーブル飲みかがあって、立ち飲みは「スタンド」でいいだろうが、テーブル飲みはなんて言えばいいのかわからないことだな。まぁ、お店には、日本語出来る人がいたんで、よかったんですけどね。英語でどう言えばいいんだろうとまごまごしていたら、「日本人ですか?」って言われちゃってね!きゃは!
 でも、テーブルに案内したのはイタリア人だったけどな。

 ここでカフェを飲みつつ、休憩。観光に来ていたらしい、英国系の子どもが、嫁に大変興味を示し、見る度に笑うという不思議な1時間を過ごした。おもしろ顔だからな、嫁。うん。
 二人で17ユーロ。20ユーロ払ったら、2ユーロと50セント2枚。ほうチップを要求するのか、貴様。ふふん、俺は日本人だから、あげないぜ!

 いや、慣れてねぇんだよ、そういうの。

 つうか、チップ文化は滅べばいいんだ。トイレも有料、レストランのドリンクにもチップ、ベッドにもチップ、チップチップ、端数が出ればやるよ。でねぇよ!お前の中で、3ユーロは端数なのか?俺の中では端数じゃねぇよ!価格を40セントとかにしておけよ!それで出た端数ならやるよ!
 1ユーロって、100円だぜ?コーヒー飲みに来て、なんで自販機でコーヒー飲める金額チップで払わなきゃなんねぇんだ。意味わかんねぇ...

 そんなこんなで自由時間も終わり、メストレへ移動。ベネチアのホテルは高いので、ちょっと離れたメストレに宿を取るのだ。
 まぁ、ベネチアと言えば、ベネチアグラスとか、すげぇ綺麗なイメージがあるかも知れないが、そうでもないというのが正直な感想。ハネムーンの割に、将来において話題になるようなお土産も買わなかったしな。うん、正直、微妙。町並みは面白いと思ったけど。

 そうそう、この日の夜の食事は、ペンネのトマトソースと、アドリア海の海の幸のフライ。ペンネのトマトソースは、なかなかおいしかった。ソースに関しては、これが一番だった。アドリア海の幸のフライは、ギリツェとかいうんだっけか?そういうと格好いいが、ワカサギの素揚げのようなものだ。魚の正確な種類はわからないが、たぶん、キュウリウオ科だと思うので、ワカサギの仲間だろう。ビールのおつまみには合う感じだが、こう、テンションの上がる料理ではない。アドリア海の海の幸とか言うんなら、手長海老でも出してくれればいいものを。

 まぁ、料理はちゃんと金払って食えって事だな。

 ああ、それと、先に出たペンネを、新婚さんカップルさんとお話しながら食べていたのだが、俺らが食べ終わってから嫁を見たら、まだ半分くらい残っていた。新婚さんカップル嫁が、「食べるのゆっくりですね」と笑っていたが、違うんだ。違う。うちの嫁は、食べるのは決して遅くない。俺は瞬時に理解したね。だから言ってやったね。確認はしてないけれど、そうだろうと思ったからね。

「いや、たぶん、こいつ、ペンネを一本ずつ、フォークの先で通して食ってるんですよ」

 オイ、嫁。なんだその、「はぅあ!」という表情は!知ってるぞ、お前、ペンネ(わからない人は、マカロニだと思え)の穴の中に、フォークの先をすぴっと挿入して、一本ずつ食ってるだろ?違うんだ、ペンネ(マカロニもだが)は、フォークで刺して食うんだ。ぷすって。何本かを一気に!

 そして、なぜその話をした後にも、お前はペンネの中心にフォークを通して食おうとするんだ。不思議だ。異星人だ。いや、異国人ではあるが。イタリア人から見れば。

 まぁ、周りはみんな日本人で、みんなそうして食ってるんてすけどね。
 いいから、さして食え。

 そして、その日も早くに寝た。
 実は、ホテルの部屋が、並びの関係で、ちょっといい部屋だったんだが、これは内緒だ。ちょっといいって言ったって、ビジネスホテルの一番下の次くらいだから、たいした事はないけどもな。


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